(注)このブログは「Reborn-Art Festival2019」公式ではありません。有馬かおるが個人的に公開しています。

Reborn-Art Festival2019 (8月3日~9月29日)58日間 :公式HP http://www.reborn-art-fes.jp/




Ammyさんの搬出が終わった。リボーンその後のテキスト。
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HP:   https://note.mu/nctm02/n/n3fbe8a5300fa




世界はやさしい、だからずっと片思いをしている。


展示しているテキスト:


世界はやさしい、だからずっと片思いをしている。

まず、時を遡ろう。1997年(28歳)当時の私は、自己治療(昇華)中。理由は、思春期に「何の取り柄もない、落伍者、バカ」と、言われ続けていたコト、親戚が夜逃げ(父が連帯保証人だった)、我が家は借金返済のため全てを失い、その後離婚にいたり、極度の人間(自分も含む)不信になる。

簡単に言えば、自分と社会を恨んでいた。後に「本来無一物という言葉を知ったり、人は一番大切なモノのために(良くも悪くも)嘘をつく」をポジティブに受け入れるまで。その頃に、とても隠微残酷な「ART DRACULA」展を開催する。
その時の芳名録に岩田さん(犬山のキワマリ荘の大家、私設美術館の館長)が、こう記入していた。「せんは必要なくなったとき そこにあるのかもね」。
全く理解できなかった。彼は「鑑賞は真剣勝負、殺し合いだ!。変なもの見せると死ぬぞ!」って人だった。

<ART DRACULA>

10年後の2007年(38歳)「マイクロポップの時代」展のために、水戸に引っ越すことにした。1998年にto the Living Room  展(ワタリウム美術館)で「半年住む」という展示をしていたコト。や、思いもよらぬ成功によって達成感が生まれ、作品が制作できなくなって(煮詰まって)いた、のもある。引っ越す時、岩田さんに、もらった言葉は「すべては覚悟の問題だ、頑張れ。」だった。

<岩田さんの餞別書道>

岩田さんの書は引っ越しても、常に目に入る壁に飾ってある。自分への戒めである。それから時が過ぎ2019年(50歳)。岩田さんも向こう側に行ってしまった。今、私が彼のような立場になっている。「せんは必要なくなったとき そこにあるのかもね」言葉の意味は今もわからない。今ここでしてることが「そこにある」のかも。




お前の作品は「アートではない」、「自分のためでしかない」と言われながらも、「それでもいい」と歩み続けて来た。そう、これは、芸「術」ではなく芸「道」に(目的を)覚悟を決めた人(文化系極道)の生き方でもある。

そもそも「自分のため」以外の選択があると私には思えない。自分のためが「他者のためになる」か、他者のためが「自分のためになる」かの違いでしかない。「どちらが優れてる」ではない。個の追求の果てに他者性もある。

全ては、繋がっている、生も死も夢も現実も。そしてずっと途中で、ずっと先端。
生きる永遠、死ぬ永遠。

<うのなとなのまにまに せもしもしらずいのまふるふる>
これを岩田さんに見せた時、「お前そのものだな」と言われたことを今でも思い出す。だから「何」だ、と声がする。

<個の追求の果てにある他者性と、その奥にある風景>

「ファウストを読め!!」岩田さんに再三言われた。思い出す度に読み返す。自己治療の作品が終わった後で、もう一度大成する作家は稀らしい。その代表がゲーテの「ファウスト」らしい。

いつか、向こう側に行って、岩田さんに会えたら、「世界はやさしい、だからずっと片思いをしていた。」って言うだろう。そして、多分「死ね!」って言われる。


20190803 有馬かおる(終)


山形藝術界隈がどうして市街地エリアに!?



山形藝術界隈がどうして市街地エリアに!?と質問があったので選出理由など。まず石巻の作家がメインでいるのはわかる。では、その作家が育ち目標とするシーンはなんですか!?。関東でも、関西でもなく東北のアートシーン。その東北のアートシーンに現れた新生が山形藝術界隈。

私の展示やキュレーションは分かりにくい、と言われています。それは、一点透視的思考のように消失点(目標、目的)があることを避ける。二極化を避ける。太極思想のように白の中に黒を入れてしまう。などがあります。ゲームでいえば、オープンワールドゲーム。実はこれ山形藝術界隈に似てるんです。

石巻の作家(市民)は文化や芸術の方向性を色々選べます。マンガ的、山形芸術界隈(東北)的、ART DRUG CENTER(自己治療)的?などなど、今回はこの辺でやめす。これが山形芸術界隈を選出理由。

前回、RAF2017で、パープルームや、XYZ collectiveの参加をキュレーターに見せた時、「パーなに!?、XYん!!?」って感じでした。今回は山形芸術界隈がそこのポジション。美術は物産展だと思っていて、今はNY産が人気。現在、界隈は東北でしか採れないアートをもぎたて販売している。

って言うと、界隈は個人でバラバラに色々なところで活動してるじゃないか!?って話になりますが、今回は「山形芸術界隈」としてRAF2019にエントリーしています。

補足でいえば、山形藝術界隈は一年前からガルバナイズギャラリー(石巻のキワマリ荘1F)にで、通年企画展を開催し、ずっと準備していた経緯はあります。ただし、参加できるかは賭け(未定)でした。

RAF2019市街地エリア:備忘録




新人の作家に多いのですが、展覧会で、いま自分の気になってるコトや新作を発表したい!!。ってなるんですね。でも、それ「自分」にとって新しいだけで、一般的には普通のコトかもしれません。その作者の「気付き」が社会にとっても新しい気付きなら、発表する意味はあります。しかし、個人的な気付きは(その作家の)ファンしか興味ありません。それ、お前の問題でしょ、俺に関係ないじゃん!。になります。逆に言えば、個人の気付きに「社会性」をまとえば完璧ってことにもなります。


RAF2019市街地エリア(5):取材で二年前レンタル屋に「ツレがうつになりまして」が6本あった。先日確認してきたら、まだ5本あった。道路向こうに、もう一軒あるのに!。って話をすると、皆笑う。それは笑っていいことなんでしょうか!?この街は、まだそう言う場所なんですね。アートはよく「非日常を楽しむ」と言いますが、石巻の人達は、絶望の非日常を味わっている。そんな場所で、「アートは何ができるのか!?」は、ずっと考えています。 #RAF2019

RAF2019:市街地エリア(4):レン(高校生)の作品のチェックをする。石巻のキワマリ荘の横のマンションに対する作品だ。マンション建設に反対し石巻のキワマリ荘を修復した経緯がある大家はオジに当たるのだが、血を感じる。

RAF2019:市街地エリア(3):作家の一人が8月になるまで、諸事情で会場に行けず、搬入できません!!。とメールがあり音信不通。頭の中に宇宙誕生の瞬間を見る。7日後メールが届く。なんとかなりそうか!?。

RAF2019:市街地エリア(2):高校生2人が参加するのだが、二人とも今の街づくりに対しての作品になる。興味深い。

RAF2019:市街地エリア(1):見つける場所全てが、調べると違法建築で、展示できません!!ってここまで来てる。まずい、まずいぞ!!。山形藝術界隈の作家は、展示プランが立たないまま、各自の作品を石巻で制作中。








テーマ:街のマンガロードとアートロード

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市街地キュレーション担当:有馬かおる
<2019年3月>
テーマ:街のマンガロードとアートロード:5箇所




石巻には、石ノ森萬画館があり、マンガロードがあります。今回の展示は、そこにアートロードを加える構想です。前回RAF2017の私の展示のコンセプト(リボーンが終わった後も石巻のアートシーンの継続させる)を引き継いでもいます。そのためキュレーションの中心となるのは石巻の作家です。そして、新たなアートスペースも誕生し、点を線にします。また、「マンガ的発想」が街のコンセプトの石巻には、石ノ森章太郎のキャラクターが町中にあります。これは石ノ森章太郎世界観の拡大です。この石巻にとって「マンガ」とは、「マンガ的発想」とは何かを考えます。

1)アートロード:3ヶ所

・石巻のキワマリ荘:「継続と成長」(前回・ガルバナイズ ギャラリー)
内容:住んでいるという利点を活かす「暮らし」をコンセプト
展示作家:富松篤、ちばふみ枝、古里裕美、シマワキ ユウ、ミシオ

・ART DRUG CENTER :「(石巻の作家による)アートによる生きる力」 石巻のキワマリ荘から歩いて5分・新設)
内容:人はアートに救われ生きる活力を得ている。この街にいるために、この街を出るために、この街をつなぐために、死んだ人に会うためにアートを必要とする人たちの展示。
展示作家:有馬かおる鹿野颯斗、守章、Ammy、SoftRib
(参考)ART DRUG CENTER(犬山):http://artdrugcenter1996.blogspot.com/

・山形芸術界隈:「東北アートの新しい形」旧柏屋(前回:八木隆行)
展示内容:山形芸術界隈はGALVANIZE gallery(石巻のキワマリ荘1F)にて一年間を通じた展覧会をしており、石巻と深く関わった作品群も多く存在する。その経験や作品を踏まえ、東北現代美術が日本や世界に発信できる野心的な展示。
展示作家:大槌秀樹、工藤玲那、後藤拓朗、是恒さくら、渋谷剛史、白丸たくト、根本裕子、久松知子・・halken LLP(ハルケン):マネジメント
https://twitter.com/geijyutsukaiwai
http://geijyutsukaiwai.org/



マンガロード:2ヶ所

・旧旅行代理店(前回・齋藤陽道):
オザワミカ(ディレクション)による青木俊直展:(テーマ)学校
オザワミカは、これまでに多数の漫画家、イラストレーターの展覧会を都内で企画している。
青木俊直(漫画家、イラストレーター、キャラクターデザイナー)。キャラクターデザイナーとして『ウゴウゴルーガ』『みんなのうた』やポケモンえほんの挿絵を担当。最近は映画『きみの声をとどけたい』やアニメ『ひそねとまそたん』などのキャラクター原案。

・パナックけいてい2F(前回・水戸のキワマリ荘)
たなか亜希夫(石巻市出身、マンガ家):(テーマ)震災後石巻の文化の灯火
「軍鶏」、「迷走王ボーター」画:たなか亜希夫 。現在、石巻を舞台にした作品「リバーエンド・カフェ」が、2017年7月18日発売の漫画アクション(双葉社)で連載中。

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それぞれの詳細略歴は、下記のReborn-Art Festival2019のHPを参照。
http://www.reborn-art-fes.jp/area/ishinomaki/



ART DRUG CENTER (参加作家)




ART DRUG CENTER:


(参考)ART DRUG CENTER(犬山):http://artdrugcenter1996.blogspot.com/




有馬かおる(1969年、愛知県出身、石巻市在住)ドローイングを中心にペインティング、彫刻などを制作。キワマリ荘プロジェクトを行なっている。2018年「To see」Queer Thoughts, New York(個展)2017年「Reborn-Art Festival 2017」石巻市(グループ展)2015年「Face of a human」MISAKO & ROSEN 東京(個展)「Rainbow」Queer Thoughts、ニカラグア(グループ展)、2013年「ナウ・ジャパン」クンスト・ハーレ・アーメルスフォート、KADE、オランダ(グループ展)2007年「夏への扉 マイクロポップの時代」水戸芸術館現代美術ギャラリー、水戸、茨城(グループ展)2004年「第54回 カーネギーインターナショナル」カーネギー美術館、ピッツバーグ(グループ展)





Akira Mori
1967
年、宮城県石巻市生まれ
現在は石巻・東京に在住
1996
年、双子の兄弟ユニットとしての活動を開始。
守章は、私と 他者を結び、遠ざける各種メディアが生む「距離感」、集団や自治体 等の区分けに存在する見えない「境界」を視聴覚化する制作を行っている。 守の作品は、「VIDEONALE7(ドイツ)MOT アニュアル2000「低温火傷」展( )、そらいろユートピア展(青森)MOT サテライト2017「秋 むすぶ風景」展( )Path-Artの仲間たち 富田俊明×守章「リップ・ヴァン・ウィンクルからの手紙」 (北海道)等で展示されている。


SoftRib(ソフトリブ):

1991年 宮城県生まれ 現在は地元、宮城県石巻市中心で作家活動をしている。ペンによるドローイングや銅版画、さまざまな手法で作品制作をしている。ほとんどの作品は生き物の骨を組み合わせ、新たな生物を作り、SoftRibが考える新たな世界を構築している。 造形物を写真に収める行為は、現実世界で作品と混在することで世界観をリアルにしていくことで作品を作っている。2014年東北芸術工科大学芸術学部美術科版画コース卒業。2013年は日本版画協会 第81回版画展 入選、2015年は第6回山本鼎版画大賞展 入選。




Ammy(アミー)
 1994年、宮城県生まれ。石巻市在住。2015年尚美ミュージックカレッジ専門学校卒業。

専門学校在学中に写真撮影を始める。35mmフィルムでの写真撮影をメインとし、Instagramや自身のウェブサイトにて作品を展開。主にライブ撮影や日常風景を撮影している。2015年「カメラピープル『誰がなんと言おうと大好きな写真』展」(東京都)、2018年「塩竈フォトフェスティバル2018」(宮城県)グループ展、2019年「#写真展 2019 元気が出る写真」(東京都)代官山 北村写真機店・店長賞受賞。

https://twitter.com/nctm02



鹿野颯斗(カノハヤト)

1996年、宮城県石巻市生まれ。宮城県石巻市在住。2019年東北芸術工科大学映像学科卒業。2018年に嶋脇佑と「在」というユニットを組み、石巻のキワマリ荘2Fマニマニ露天で月に一度展示を行い活動を始める。Videoとは何かを探求しながら作品を制作している。





石巻のキワマリ荘(参加作家)




石巻のキワマリ荘:
https://twitter.com/isnmknkiwamari
https://ishinomakinokiwama.wixsite.com/ishinomaki-kiwamari




富松篤/Atsushi Tomatsu
1985年和歌山県生まれ。彫刻家。石巻市在住。2011年東京造形大学院造形研究科修了。同年東京 都八王子市に同大学の仲間達とオープンスタジオ「pimp studio」を立ち上げる(2011~2016 年まで 在籍)。都内を中心に作品を発表。2011Art Lab Tokyoにて個展「 Tomatsu Atsushi solo
exhibition
」を開催。 2013,2014ART FAIR TOKYO(Art Lab Tokyoブース)にて出品。「現代におけ る人体彫刻の可能性」のテーマを機軸に人体木彫表現を展開。2016年東京から宮城県石巻市牡鹿 半島に制作拠点を移し、「アトリエとアート作品がある浜」とテーマを増やし、「Reborn-Art Festival 2017」で流木を使用した立体作品シリーズ「牡鹿に棲まうもの」を発表、会期終了後、牡 鹿半島鮎川浜、桃浦に作品を設置する。2019年アーティスト有馬かおる氏が立ち上げた「石巻の キワマリ荘」「GALVANIZE gallery」代表になる。

https://twitter.com/L4UAwGPKwsGRpaD 




ミシオ/Mishio
1998年京都府生まれ。宮城県石巻市在住。2017年京都府の美大を中退。 2018年Reborn-Art Festival 2017 をきっかけに宮城県石巻市へ移住。「石巻のキワマ リ荘」にて、住居兼アトリエ兼ギャラリーの「おやすみ帝国」を立ち上げ、作家活動 を行っている。日々、町を徘徊しながら路上に落ちているゴミに顔を描き、「今見え ている世界から目線をずらし別の場所へ脱出する」ことをテーマに制作をしている。

https://twitter.com/kusodemekin 




シマワキ ユウ/Yu Shimawaki
1990年、青森県八戸市生まれ。石巻在住。2010八戸工業高等学校専門学校電気情報工学科卒業。 2013年石巻市に移住したのち、映像作家として活動を開始。2017年に「IshinimakiFilm」を立ち 上げ、「石巻国際映画祭」を開催。「Reborn-Art Festival 2017」ではアートユニット「シャミコ」 による自主制作映画「マツリマツリテ」を上映。同年、アーティスト・有馬かおる氏が立ち上げ た「石巻のキワマリ荘」に参加し、自身の作品を発表するギャラリー「マニマニ露店」を運営。 2018年フランス・パで開催された展覧会「Societe Nationale des Beaux Art 2018(ソシエテ・ナ ショナル・デ・ボザール2018)」のパフォーマンス部門に「シャミコ」として参加。金賞を受賞。 映像の「媒体性」と自身の「曖昧な境界性」を織り合わせながら、多様な表現を展開している。

https://twitter.com/yushimawaki

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古里裕美/Hiromi Furusato
1987年、東京都生まれ。茨城県出身宮城県石巻市在住。2011年日本大学文理学部心理学科臨床心 理学コース卒業。都内のスタジオ勤務を経て、NPOの記録広報として石巻へ移住、独立。主な展 覧会に2012年「海と共に生きる」(DESIGN FESTA GALLERY HARAJYUKU /グループ展)、2013 年「ヒカリトカゲ」(マキコム/個展)、2017年「眩いものたち/つづく展 」(石ノ森萬画館/グループ 展)、同年「つづく展2 」(Reborn ART Festival 2017 collaboration Project/グループ展)。2018 年「ノスタルジア」(Gallery setten./個展)。2019年「the depth of things-物事の奥底-」第47回 公益社団法人日本広告写真家協会公募展APAアワード2019写真作品部門において入選。写真とは 常に世界との対峙であり、写真を撮るということは未来へ「なにものか」を遺す作業だと思う。 生と死、喪失、ものが存在した証を遺し可視化することなどをテーマに写真作品を撮り続ける。

https://twitter.com/mahha0501 

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ちばふみ枝/Fumie Chiba
1981年、宮城県石巻市出身在住。2006年武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻 彫刻コース修了。同06年椹木野衣氏が審査員を務める「ニュー・アート・コンペティショ ン of Miyagi」に入選。その後、都内中心に作品を発表。2011年震災を機にUターン。 翌年には地元石巻での初の個展「くすんだベール」を開催。震災体験を共有するクラ イストチャーチと宮城のアーティストたちの協働企画「Shared Lines」に2012年より 携わり、仙台メディアテークでのグループ展と翌2013年のカンタベリーミュージアム でのグループ展に参加。2017年Reborn-Art Festival が終了した後のガルバナイズギャ ラリー初の企画展にて個展「serendipity」を開催。 窓にかかるカーテンや扉などの「仕切り」の性質に着目し、現実と想像の世界との往 還や、自分と自分以外の人や物との関係をテーマに、こちら側とあちら側をつなぐ 「場」としての造形を展開している。

山形藝術界隈





山形藝術界隈(やまがたげいじゅつかいわい)

山形藝術界隈は、「山形ビエンナーレ2016」期間中に開催されたアートの市「芸術界隈」(ディレクター・三瀬夏之介)から派生した芸術運動体として2016年より活動開始。絵画・音楽・パフォーマンス等それぞれの表現活動を行なうメンバーが集まり、既存の枠組みに捕われない新たな作品制作・発表のあり方を模索する実験的な活動を行なっている。2017年は、山形・ミサワクラス、山形・白鷹町文化交流センター、東京・新宿伊勢丹(ISETAN ニューアーティスト・ディスプレイ)、山形・鶴岡アートフォーラム(東北画は可能か?/三瀬夏之介個展 関連企画)での各種展示を行なった。2018年は、RAF2019キュレーター有馬かおるとの出会いをきっかけに生まれたプロジェクト「年間山形藝術界隈展」を立ち上げ、2019年2月まで年間を通しての企画展示を宮城・GALVANIZE gallery(石巻のキワマリ荘)で行なった。

https://twitter.com/geijyutsukaiwai



大槌秀樹(おおづち・ひでき)

1981年 千葉県生まれ。山形市在住。2009年 東北芸術工科大学大学院 修士課程実験芸術領域修了。空洞化した中心市街地や、東北に存在する消滅集落、廃村、鉱山を舞台に、その変化せざるおえなかった環境や自然と対峙した行為を記録。行為から生まれる事象を映像や写真、パフォーマンスなどで表現している。2019年 川崎市岡本太郎美術館にて「第22回 岡本太郎現代芸術賞展」に参加。2018年 Cyg art gallery(盛岡)にて個展「 神々の撮影」を開催。2018年 山形ビエンナーレ2018「現代山形考」に参加。同じく2018年 GALVANIZE gallery(石巻)にて「帰ってきた MOLE GALLERY」展を開催。近年では、自然と共に生きる術を神々と共に生きる事と捉え、制作を行っている。

https://twitter.com/zuchimekko



後藤拓朗(ごとう・たくろう)

1982年 山形市生まれ。東北芸術工科大学芸術学部美術科洋画コースを卒業後、美術講師として勤務する傍ら、オープンアトリエを中心に発表活動を行う。マスメディアやインターネットを通じて得られる情報と、身体や生活風景との結びつきを探り、現代における郷土風景画のあり方についての考察を基にした油彩作品などを制作している。2017年「間-空-間(inter-space):日常と非日常の隣接」(KUGURU・山形市/キュレーション 岡部信幸)、2017年「第20回岡本太郎現代美術賞」(岡本太郎現代美術館・川崎)、2018年 山形ビエンナーレ2018 企画展「現代山形考」(東北芸術工科大学・山形)などの展覧会に参加。2005年「第24回損保ジャパン美術財団選抜奨励展」(東郷青児美術館・東京)損保ジャパン美術賞受賞。

https://twitter.com/takurogoto



渋谷剛史(しぶや・たけふみ)

1994年 山形県生まれ。東北芸術工科大学大学院 修士課程芸術文化専攻修了。芸術運動体「山形藝術界隈」メンバー。山形を拠点に活動している。大学時代までは柔道選手として、体育会系独特の文化を経験。近年は〈しごく〉〈しごかれる〉の関係性を考察し、武道型(かた)を用いた映像作品を制作。柔道の「背負い投げ」や「関節技」での〈しごき〉を、芸術史や戦争史跡それぞれの小さな物語と接続し、自身の身体性とメディアの記録性を連動させながら、芸術における「背負い投げ」を試みている。主な展覧会として、山形ビエンナーレ2018「山のような100ものがたり」東北芸術工科大学(2018・山形)、「汚された青い柔道着」中央本線画廊(2018・東京)、「余計と余談 ─ゆとりの仕組み─」加計美術館(2015・岡山)。第3回 CAF賞入選。

https://twitter.com/mailcom45129903

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白丸たくト(しろまる・たくと)

1992年生まれ。兵庫県出身。茨城県水戸市在住。2014年に自主レーベル“TRIP CHILDS RECORDINGS”を設立と共に活動開始。「先人たちの声をうたと音で翻訳する」をコンセプトに、詩人たちが書き残した詩から曲を制作し自ら歌う弾き語りや、カセットテープで音源を制作するYen Shiromaru名義のローファイミュージック、旅行をテーマとしたフィールドレコーディングシリーズ“Sounds of Passage”、水戸芸術館でのワークショッププロジェクト「聴く部」など、音や音楽を含めた「空気感や雰囲気」をテーマにあらゆるボーダーをゆるやかに越えうる表現を日々追求している。近作に「つぶらなりけりかのひとみ」(白丸たくト・2018)、「nddI」(Yen Shiromaru・2018)など。

https://twitter.com/shirootkt

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久松知子(ひさまつ・ともこ)

1991年 三重県生まれ。山形県在住。2017年 東北芸術工科大学大学院修士課程日本画領域修了。現在、同大学院博士課程在学中。日本の近現代美術の制度や歴史観への疑問を出発点に、絵画を制作している。近年は、「小さな物語を描く」ことをテーマに、スマートフォンで撮影した画像を基にした、フォトペインティングに取り組んでいる。2018年 大原美術館のアーティストインレジデンスプログラム「ARKO2018」に招聘。合わせて個展を開催。2015年《日本の美術を埋葬する》で、第7回絹谷幸二賞奨励賞、《レペゼン 日本の美術》で第18回 岡本太郎現代芸術賞 岡本敏子賞受賞。また、自身の絵画制作に並行して、既存の美術の制度にとらわれない制作発表の在り方を、他者との協働の中で探求しており、芸術運動体「山形藝術界隈」や福島県喜多方市の美術愛好団体「新北方美術倶楽部」に参加している。

https://twitter.com/hisamatsutomoko

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是恒さくら(これつね・さくら)

1986年 広島県生まれ。仙台市在住。2010年 アラスカ州立大学フェアバンクス校卒業。2017年 東北芸術工科大学大学院 地域デザイン研究領域修了。2018年より東北大学東北アジア研究センター学術研究員。アラスカや東北各地の捕鯨、漁労文化、海の精神文化についてフィールドワークと採話を行い、リトルプレスや刺繍、造形作品として発表。2016年より、リトルプレス『ありふれたくじら』を発行(Vol.1~5 既刊)。2017年 横浜市民ギャラリーにて「新・今日の作家展2017 キオクのかたち/キロクのかたち」に参加。2018年 宮城県気仙沼市リアス・アーク美術館にて個展「N.E. blood 21: Vol.67 是恒さくら展」を開催。同年「みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2018」の企画展「現代山形考」に参加。さまざまな土地に生きる個々人の記憶を〈歴史の肌理〉として継承する表現を展開する。

https://twitter.com/sakurakoretsune

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工藤玲那(くどう・れな)

1994年 宮城県生まれ。2017年 東北芸術工科大学洋画コース卒業。様々な土地を転々としているうちに混ざりあうアノニマスな記憶、捨てきれない幼い頃の自分、唐突な夢…、個人的な混沌をベースに、絵画や陶芸、 ドローイングなどの表現で、見たことがあるような見たことがない世界をつくり出している。現在は拠点を持たず、アジアを中心に各地に滞在・横断しながら制作。個展に「anima」POST Gallery 4GATS(2017・東京)、「touchable murmur」GALVANIZE Gallery(2018・宮城)、「avatar」京都造形芸術大学 Painting Laboratory 303(2018・京都)。グループ展に、「Asia International Ceramic Exchange Exhibition」Clayarch Gimhae Museum(2019・韓国)など。

https://twitter.com/madam____killer

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根本裕子(ねもと・ゆうこ)

1984年 福島県生まれ。陶芸家。 東北芸術工科大学大学院 芸術工学研究科芸術文化専攻 陶芸領域 修了。大学在学中より和太守卑良氏に影響を受ける。手びねりによって制作される作品の多くは、動物の形を借りた架空の生き物で、時間の痕跡となるシミ、皺、たるみを粘土に刻み焼成している。その他、お守りと称した作品制作や、「SANZOKU」名義で彫刻的な(且つふざけた)食器を展開している。主な個展として、「豊かな感情」Cyg art gallery(2018・岩手)、「どこまでいっても物体」TOKIO OUT of PLACE(2017・東京)、「N.E blood 21 vol.23 根本裕子展」リアス・アーク美術館(2017・宮城)、「─陶 幻想のいきもの─ 根本裕子展」INAX gallery(2009・東京)。現在、福島県の自宅で陶作。

https://twitter.com/sanzoku_shokki


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halken LLP(ハルケン)

halken LLP(ハルケン)は、山形出身の画家・スガノサカエ(1947-2016)のマネジメントをきっかけに、2012年に結成された二人組のチーム。展覧会のキュレーションや構成・デザイン、アーティストブックの企画・制作・出版、アーティストマネジメントなど、幅広く活動を展開している。主なキュレーションとして、十和田市現代美術館 スガノサカエ展(2010)、山形ビエンナーレ スガノサカエ展(2014, 2016)、山形県東根市美術館(まなびあテラス) トーチカ展(2017)など。2018年の山形ビエンナーレ2018では、企画展「現代山形考」の展示構成・デザインを手掛けた。また、アーティストブックの企画・制作・出版として、スガノサカエ、下道基行などがある。2017年より山形藝術界隈の展覧会ビジュアルをデザインを手掛け、現在では同グループのマネジメントやキュレーション等にも携わっている。

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Reborn-Art Festival2019のHP。
http://www.reborn-art-fes.jp/area/ishinomaki/

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マンガロード:参加作家略歴




マンガロード:参加作家略歴


オザワミカ

1970年、愛知県生まれ。神奈川県在住。名古屋造形芸術短期大学(現 名古屋造形大学)
インターメディアコース卒業。
イラストレーター、M.O.N.O. SHOP&GALLERYオーナー。
卒業大学の研究室職員時代、インスタレーションなどの現代美術を学んだのち、さまざま
な経緯を経てなぜかフリーランスのイラストレーターに。主に書籍や雑誌の挿絵や装画、
芝居のフライヤー宣伝美術を手がける。
2010年に漫画家・江口寿史氏とのイラスト2人展「reply」(東京吉祥寺 リベストギャラ
リー創)を開催したことをきっかけに、その後は、漫画家、イラストレーター、デザイナー
などを交えたさまざまなクリエイターのグループ展を企画。
2017年には自身の仕事場兼ギャラリーショップ、M.O.N..O.SHOP&GALLERYを開設。




青木俊直(あおき としなお)
1960年、東京都生まれ。東京都在住。筑波大学基礎工学類卒業。
漫画家、イラストレーター、キャラクターデザイナー。
キャラクターデザイナーとして『ウゴウゴルーガ』『なんでもQ』『みんなのうた』やポ
ケモンえほんの挿絵を担当。『くるみのき!』『レイルオブライフ』など、かわいく楽し
い中に叙情的な感性あふれる漫画は漫画好きの中で評価は高い。2013年のNHK連続テレ
ビ小説『あまちゃん』ファンアート「あま絵」で一躍脚光を浴びる。最近は映画『きみの
声をとどけたい』やアニメ『ひそねとまそたん』などのキャラクター原案やNintendo
Switchゲーム「がるメタる!」のキャラクターデザイン、ゲーム内マンガ担当。
2014年~2016年には東京吉祥寺のリベストギャラリー創にて自分自身を「校長」では
なく、あくまでも「学校」と位置付けたコンセプチュアルイラスト展「青木女学院」開催。



たなか亜希夫(たなかあきお)1956年、宮崎県石巻市出身。マンガ家。
「軍鶏」 双葉社〈アクションコミックス〉、「迷走王ボーター」原作:狩撫 麻礼(かりぶ まれい)・画:たなか亜希夫 ・双葉社〈漫画アクション〉他。現在、故郷でもある石巻を舞台にした作品「リバーエンド・カフェ」が、漫画アクション(双葉社)で連載中。


Reborn-Art Festival2019のHP:
http://www.reborn-art-fes.jp/area/ishinomaki/